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テキストと映像の力関係

7月初旬に映画を見た。映画鑑賞なんて久しぶりでクソ暑い日にはちょうどよかった。観た映画は『コン・ティキ』。
コン・ティキ

原作はトール・ハイエルダール。邦訳で『コン・ティキ号探検記』とか『コン・ティキ号漂流記』という書名で出ています。
こういうノンフィクション冒険本って大好きで、こういうのを読むせいで単なる作り話(小説)を読まなくなってしまったのかもしれない。

上記の公式サイト見てみたりして、椎名誠せんせーも絶賛してるし楽しみにして観たのですが…。正直けっこうあっさりしてたなという印象でした。最近年取ったせいか、ちょっとしたことで泣くようになって来てるのだけど、まったく泣けず(笑)。航海中に起こるあれやこれやの事件も、想像してたより楽な状況に見えてしまって、どことなくまだ大丈夫ぢゃん!とおもっちゃって感情移入がしにくかったかなぁ。

似たような他のノンフィクション冒険系の本で読んだのは、

とか

とか

を読んでたりするのですが、いずれもフィクションでない壮絶な話です。

それぞれ読んで僕のアタマの中で勝手に壮絶な映像が出来上がっているわけです。スティーブン・キャラハンの『大西洋漂流76日間』も題名から想像できると思いますが、船で航海中クジラかなんかに激突されなんとか備え付けの救命ボートで脱出したものの、76日目にみつけてもらうまで漂流し続けた道中(海中!?)のあんなことこんなことが書かれています。なんか似たような事件が日本でも起きてましたが…。この本の印象というか、読みながら想像した映像がアタマに残っていて、どうしてもそれと比較しちゃって『大西洋漂流76日間』の勝ちぃ〜って思ってしまいました…。

映画なんだからもちっとあれこれ起伏の激しい作りにしても良かったんではないかなぁ。CGももちろん入っていたけどGoogle earthみたいなギミックよりかホントは航海中、もっと苦しかったんではないかと思われる状況や極限状況に追い込まれた人間ってこんなんになるんか!みたいな描き方だったら、アタマの中の映像も吹き飛んて感情移入もできたんぢゃないかと思うわけでした。

で、後日ツイッター見てたら、こんなのがあった。
ツイート画像

なんとなくそうなんぢゃないかと思ってたことをズバッと言ってまして、やっぱりそう思ってる人っているんだなぁと。映画って表現としては絵があってそれが動いて言葉が発せられて、音楽で感情も揺さぶるように設定して暗いハコに人を閉じ込めて見せるんだから、洗脳に近いカタチで訴える力は一番だろなと。だけどもこのツイートにあるように人間の脳を通すとテキストから得た情報の方が多いような気がしてるわけです。

ウェブサービスのひとつにメルマガってありますが、これなんてネットの古典的とも言える情報配信方法だけど、いまだこれ廃れず根強く残ってて、これで稼げる人は稼いでおられます。

子供のころ、テレビばっかり見てたらアホになるよ!と叱られ、本を読まないとバカになるよ!と脅されてた貴兄淑女も多々おられることと思いますが、これ影響のほどはどうだったんですかねぇ。いつの間にか見たり読んだりするものが増えましたねぇ。

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